映像業界での僕のキャリア ①
― 2015年7月12日 ―
映像業界での僕のキャリア ①
ようやく卒業に必要な単位を取れた、22歳の大学4年生。
「映画監督になろう。」
そう決めた僕はこう考えた…。
『まずはカメラのボタンすら、まったくさっぱり分からない…』
『というか社会人1年目って、なんだか理不尽に大変そうだから上手くごまかせないかな』
当時、自分を変えようと挑んだ宅建の試験にも
1点差で落ちてしまった、困った大学生の僕は、
2年前に初めて買っていた、動きの遅いWindows のノートパソコンで検索した。
【埼玉県 ビデオカメラ バイト】
そこでヒットしたのが、唯一 埼玉県の大和田駅にある
今でこそブライダル映像業界ではちょっと有名な ビデオソニック さん
という、結婚式ビデオと幼稚園ビデオを主業務とする映像製作の会社さんだった。
「研修生も1日数千円、お金がもらえるそうだ」
「あと、大和田って…、どこ…?」
そんな感想を持ちながら面接に出向くと、すんなり合格した。
後から聞いた話だが、
どっちみち訓練に耐えれず、10人に1人ぐらいしか残らないので、
車を乗り回せる健康な男児なら、とにかく受かるそうだ…。
そんなこんなで、右も左もわからない世間知らずな小僧のキャリアは
ろくな就職活動もせず、町のビデオ屋さんの研修生の一人として、
スタートを切ったのである。
初めての長編映画監督を務める、9年前のことである。
②につづく