「映画」に必要不可欠、3分で分かるモンタージュ理論。映像製作のモンタージュ理論を知ろう。
モンタージュ理論について。
モンタージュ理論とは、私なりに簡単に言うと、
「映像の積み重ね方によって伝わり方が変わる」 です。
一見、難しいように思えますが、
これは映画に関わりたいと考えている方にとって、
必要不可欠な知識になると思われます。
仮に1回カメラの録画ボタンを押し10秒の映像が得られたとします。
それをAとします。(例えば、男性が食卓に座っている映像)
次に視点を変えて、同じように10秒。
これをBとします。(例えば、男性が驚く表情のみの映像)
今度はカメラをクローズアップ(対象に寄る)して、同じように10秒。
これをCとします。(例えば、暖かい出来立ての料理の映像)
A+B+C で映像は出来上がっています。
これを
A+C+Bにすると、見ている方の印象が変わるというものです。
今回場合、
「男性の驚きの表情」→「出来立ての料理」
ですと、
『おいしそうな料理が自分の目の前に来た喜びの、男性の表情』
とBの映像の解釈が自然に出来そうですが。
「出来立ての料理」→「男性の驚きの表情」
の並びになりますと、
『料理の中に予期せぬ何かが入っていて、それに驚いた男性』
という印象を強めに、視聴者に与える事が出来ます。
これが、ソ連の映画監督セルゲイ•エイゼンシュテインという方や、
米国の映画監督D•W•グリフィスという方が考案•発見したとされている
代表的な映像理論になります。
モンタージュ理論のおもしろいところは、
仮に、A+B+Z や A+B+Y とすると、
Bの持つ意味合いが変わってくるというものです。
Cが「出来たての料理」
Zが「女性の水着写真」
Yが「愛らしい子犬」
とすると、
Bの「男性の驚きの表情」が違った意味合いを、視聴者に伝える事になります。
映像業界を志す方は、撮影領域•編集領域に関わらず、
1年目か2年目あたりの頃に、
この理論を勉強しておくと、とても役に立つと思います。